東京大学理科1類
佐々木 一洋 さん(学習院高等科卒業)

学問でも、気持ちが大事

ヴェリタスの授業って、基本的にどの科目も「どうしてこんなことをやろうと思うのか」という気持ちの部分から入っていくと思うんです。これは正しいことだからとか、あとで大事だから、という一方的なものではなく、常に何らかの「!」か「?」の提示から授業がはじまるという(笑)。そういう自分自身の中の、気持ちの上での納得というか、動機の部分というか、そこまでを先生がしてくれて、そこから先は、パーツは既に昔の人が揃えてくれてるから、自分でできるとこまで組み立ててごらん、という感じで時間をくれる。僕そういう時間がすごい好きで、楽しかったんです。例え思いつけなくても、めちゃめちゃ達成感がある。正しいことが降ってきてその後演習という授業とは全く違って、自分で構築するような、そういう実感があるんです。自分で考えるってなったときこそ、最初の自分自身が何かしたいっていう気持ちが重要になる。何かしたい!っていうのがあるから試行錯誤があるわけで、それがなかったら何もできないと思うんです。動機の部分がないと、美しい解答を見て美しいと思うことはできても、自分でそれを思いつくことは無理じゃないですか。だから、なんか客観性のかたまりのような学問であっても、まず、大事なのは主観性なのかなって。授業の最初に必ず、なぜ、そんなことを考えたいのかの気持ちの共有があるから自分でも思いつけるようになる。自分で思いつけるようになるのって、本当に楽しいので。