冬期集中授業特別講座

場合の数・確率 講義


◇開講時間:12月25日(土)~29日(月) 各日13:00~17:20
◇担当講師:佐々木 一洋
◇対象:中3・高1・高2生
◇全5回 授業時間:4時間(休憩20分)
◇受講料(テキスト代込):33,000円(税込)
※新規入会者の場合は入会金5,500円(税込)がかかります。

◎ この講座のPOINT!


①ディスカッション中心

正解だけでなく、「自分の考え方だとなぜ答えが違ってしまうのか?」がよく分かる。

②直感に逆らう面白い問題

なんとなくで解いても間違ってしまう問題を学ぶことで、本質に近づける。

n枚の100円玉とn+1枚の500円玉を同時に投げたとき、表の出た100円玉の枚数より表の出た500円玉の枚数の方が多い確率を求めよ。

[2005年 京都大学]

解答

100円玉n枚と500円玉n枚を投げた時
①500円玉の方が表が多い
②表の枚数が同じ
③100円玉の方が表が多い
の3つのケースがあり得ます。
この時、対称性から①と③の確率は同じです。

その後もう一枚500円玉を投げ、これを加えた時、500円玉の方が表が多くなるのは
「①の時または②で追加の一枚が表だった時」

逆に、500円玉の方が表が多くならないのは、
「③の時または②で追加の一枚が裏だった時」
①、③の確率は同じで、②の時も追加の一枚で表が出るか裏が出るかも半々です。

つまりどちらも確率は同じなので、500円玉の方が表が多い確率は1/2です。


どうやったら思いつけるようになるのか?~踏み込んだ解説~

確率を考えるうえでは大別して以下の二つの考え方があります。
組合的確率(今求めたい事象のパターン数と、パターンの総数を数え上げ、比をとる)
測度的確率(事象ごとの確率を定め、その関係から目的とする事象の確率を求める)
この問題はパターン数が数えられますから、まず①を考えてみましょう。

①のアプローチで求めたいパターンを地道に計算するなら、
・100円玉がk枚表、500円玉がk+1枚以上表になる確率を求め、和をとる。
・100円玉がk枚以下表、500円玉がk+1枚表になる確率を求め、和をとる。
等が考えられます。これでもちゃんと解けますが、どちらも繁雑です。

では②はどうでしょうか?ここで重要なのは、「何と何が同じ確率で起きるのか?」に注目することです。これを「同様に確からしい」と言います。今回はn枚とn+1枚で条件が対称でないですから、100円玉と500円玉で表が多くなる確率は異なります。そこで、まずn枚ずつだったらどうか、と考えることになるわけです。n枚ずつなら勝つ確率と負ける確率は同じになる。ではこれにあと一枚加えるとどうなるか…。

ここまでくれば、独立・排反・条件付確率の概念がしっかり整理されていれば、比較的容易に上記の答案に達することができるはずです。これら3つの概念については、場合の数・確率講義の4日目に詳しく扱います。

数学が得意になりたい方へ ~数学の感覚は磨ける~

教科書や参考書の解答を見て、読めば分かるけれど、自分で思いつける気がしない、と思ったことはないでしょうか。これは、何故そう考えたかという考え方の背景までは、書いてくれていないことが多いからです。しかし例えば確率を初めて考えた人も、唐突に考え方を思いついたわけではありません。なぜそんなことを考えたのか?数学的概念を覚えるのではなく、歴史を追うように学ぶことで、発想力・感覚を磨くことができます。そうして自分にとって未知の問題を解けた時の快感は、他には得難いものであるはずです。

◎受講にあたってのQ&A

Q 場合の数・確率の知識は必要ですか?

A 既習未習は問いません。まだあまり学んでいない人、一度学校で学んだけど深く学び直したい人、どちらも歓迎です。

Q 前提とする知識はありますか?

A 必要最低限となるのは中学数学の範囲までです。高校範囲の知識として、数列や集合に関する記号を授業で用いますが、分からなければその場で簡単に説明します。また、微積分の知識があると5日目をより深く理解できます。

使用テキスト「場合の数・確率」

◆第1講 場合の数 ~区別するかしないか~
◆第2講 nCrの利用 ~式と意味の両面から~
◆第3講 確率とは ~古典的確率と測度的確率~
◆第4講 条件付き確率 ~直感はなぜ誤るか~
◆第5講 統計的確率 ~統計にまつわる諸概念~