どの科も、基礎コースと受験コースに分かれています。(*物理・化学・生物科は受験コースのみ)
◯ 基礎コースとは?
概念構築の歴史的追体験を中心に行い、原則として前提知識を問わないコースです。主な受講対象者は中1〜高2の方です。
◯ 受験コースとは?
一年後に大学受験を迎える方を対象とし、独力で解けるために必要なことを網羅するコースです。主な受講対象者は高3・高卒の方です。
分かることと解けることは、同じではなく、分かっていても解けないこともあれば、解けていても分かっていないことがあります。
この二つを徹底的に結びつけることが重要です。基礎コースでは、『分かること』をメインに、受験コースでは、『解けること』をメインに扱います。
〈文法編〉中学英語演習
講座
Level1-1,2組 集中講義-1
内容
中一、二生を対象に、中一生で習得すべき重要文法事項のすべてを復習する講座です。特に動詞に焦点を合わせ、「助動詞」「現在進行形」「be動詞の過去形」「一般動詞の過去形」「未来形」の五項目を習得テーマとします。講義は、(1)易しい長文読解、(2)文法問題、(3)英作問題の三分野で構成され、(1)を通して基本事項の確認をした後、(2)(3)は演習として各自問題を解いてもらいます。中一生の内容を概観したい人、スタートで少しつまずいて遅れを取り戻したい人に最適の講座です。(外部生の方で受講を希望される方はテストが必要です。)
〈長文・会話編〉中学英語演習
講座
Level1-1,2組 集中授業-2
内容
中一、二生を対象に、長文読解・英会話を通じて、実用的な英語能力を高める講座です。毎回授業では、中一の内容の既習者なら十分に読める程度の長文を二問扱います。うち一問は授業中に演習問題として解いてもらいますが、もう一問は、自宅で予習しておくことが要求されます。本講座の目的は、中一文法内容の「インプット」を終えた人に対し、読解・易しい英会話を通じて「アウトプット」する楽しさを体験してもらうことです。使える英語を、文字どおり「身につけ」ましょう。(外部生の方で受講を希望される方はテストが必要です。)
中学英語 -Overtake講座-
講座
英語特別講座-1
内容
学校の英語学習だけでは物足りなかったり、新型コロナウイルスの影響で、英語学習がうまく波に乗らなかったけれど、より高度な内容を身につけたい意欲的な中1生、英語の基礎を固めたい中2・3生におすすめの講座です。この講座を履修後、継続してさらに先の内容を学習し、1年で中学英語の完成を希望する方は、所定の成績を修めれば、冬学期 英語Level1クラスの受講が可能です。
冠詞・名詞講義
講座
Level2-1,2組集中授業-2
内容
中学英文法の基礎の既習者を対象に、通常講義では独立して取り上げられにくい「冠詞・名詞・代名詞」の用法を講義します。冠詞や名詞は、不定詞や関係代名詞といったメジャーな文法事項の谷間に落ち込み、無視されることが多いのですが、「正確な英作力の完成」「ネイティヴの発想力の獲得」に是が非でも欠かせません。英語力の有無はこうした曖昧な分野を自在に操れるかどうかで判定されるとすら言っていいでしょう。本講座では講義に加え、冠詞・名詞にスポットをあてた長文読解を行い、上文法事項の定着を狙います。(外部生の方で受講を希望される方は面談が必要です。)
外部生におすすめ
動詞講義 ─あらゆる構造の核となるもの─
講座
Level3集中授業-2
Intensive Level3集中授業-2
Intensive Level2集中授業-2
内容
本講座では、英語を理解するうえでもっとも重要な「動詞」に光をあてます。助詞が存在しない英語においては、その負荷をおもに動詞が引き受け、英文の構造と意味を決定します。たとえば、次の英文を比較してみましょう。
I eat an apple in the room.
I put an apple in the box.
上例文のinの存在は随意的ですが、下例文のinの存在は義務的です。動詞putがinを「呼び起こし」、putとinのあいだに見えない「力線」が生まれているのです。こうした力線をうまく実感できてはじめて英文は統合され理解がもたらされます。本講座では、こうして随所に張り巡らされた力線を可視化し、バラバラに理解されがちな諸パーツを有機的一体として理解することを目指します。個々の動詞に応じて「呼び起こし」方は違いますので、5日間をつうじてパターンを分別したうえ、個別的に各動詞のあり方に迫ります。(外部生の方で受講を希望される方は面談が必要です。)
テーマ別文法演習
講座
Level2-1,2組集中授業-1
内容
中学範囲の英文法を終え、高校英文法を学び始めている人を対象に、テーマ別に文法事項の完全定着を目指す講座です。各日の大きなテーマは、「準動詞(特に分詞構文)」「関係詞(特に関係副詞)」「時制(特に仮定法)」「第5文型(特に原形不定詞)」「態・比較」となります。授業の構成は、(1)簡単な文法事項の確認、(2)文法問題演習、(3)英作文演習、の三部構成となり、とりわけ(3)の英作文演習では、20~30題という多量の問題を一気にこなし、文法理解の深化定着を目指します。(外部生の方で受講を希望される方は面談が必要です。)
全文法 総確認演習 ─全文法事項を一気に網羅─
講座
Level3集中授業-1
内容
高校英文法の全分野を一通り学び終えた人を対象に、英語の全分野にわたる文法事項の総復習を行います。問題は、「一を聞いて十を知る」ことのできる厳選された30題を利用し、基本的な文法の記憶をリフレッシュすると同時に、比較的発展的で難度の高い例文も提示することで文法論理に関わるどんな複雑な英文でも対処可能な力を鍛錬します。一方、長文問題は、各日の文法事項に対応したやや長めのものを選んであります。
たった五日間で全分野を鳥瞰できる講座ですので、忘れかけた文法事項を思いだしたい人、自分の総合英語力を試してみたい人に最適の講座です。予習として、文法問題30問と長文1題を解いてくることが、受講の条件となります。(外部生の方で受講を希望される方は面談が必要です。)
外部生におすすめ
音声による読解入門
講座
Intensive Level3集中授業-1
Intensive Level2集中授業-1
内容
本講座は、文法の学習からいよいよ難しい長文読解の取り組みへ移ろうとする人を対象に、訳さずに英文を読むにあたっての重要なポイントを伝達することを目標としています。
具体的には、
(1)耳を使った情報処理- 情報を前から整理する
(2)目を使った内容理解- 文の内部構造、文と文の関係の構造をつかむ
この2つを一体化させることを行います。
音声は視覚化された文字情報とは違い、不明な部分に立ち戻ることができません。音声を聞いたうえで英文を読むことにより、「英語を前からつかむ」という意識が自然と定着し、英文を効率よくスピーディーに読みこなせるようになります。(2)では、短い段落からなる英文を分析する作業を行います。その際は、個々の英文の「和訳」ではなく、英文同士の「つながり=論理」について徹底した解説を行います。というのも、長文読解が苦手である人の原因は「一つ一つの英文の意味はなんとなくわかるが、それらが集まると意味がよくわからない」ことであるのが大半であるからです。英文の論理展開をつかみ、読解速度を高めるのみならず、理解の深度も格段と掘り下げていきます。(外部生の方で受講を希望される方はテストが必要です。)
言葉の樹を育てる ~ 語彙の進化論 ~
講座
特別講座
内容
本講座では、語源学や人間の思考法に注目し、単語の「落とし込み」方をご紹介します。英単語を勉強する際に、単語帳を見て「ある英単語に対応する日本語を覚えることだけで済ませる」ということをある程度してきたけれども、もう少し「頭を使って覚える」という体験をしたいという方に、おすすめです。進行としては、①「英語と諸言語との関係」、②「接辞と語根」、③「人間の行う比喩と言葉の意味との関係」を概説したのち、多義語などと呼ばれる具体的な単語に触れて、単語への接し方を教授します。高校英文法を修得していることが望ましいですが、必須の条件ではありません、本講座を受講し、是非とも自律的に自身の中で単語を整理できるようなってください。
和文英訳演習上級 ─名文翻訳に学ぶ構造・発想転換技法─
講座
受験英語科共通講座
Level4、Level5集中授業
内容
「英作文」は、和文を英語に訳出する翻訳translationと自身の認識を英語で表現する構成compositionとに区別されます。前者の最終段階の完成を目指す本講座では、あらゆる和文の構造と意味を精確に読み取り、適切な語彙選択のもとですぐれた英文を構築するための、高度な英作文演習を行なっていきます。これまでの学習においては、和文と英文とを一対一で照応させる基礎訓練の徹底に努めてきたと思いますが、本講座では、一筋縄では訳出不可能な和文を取り上げ、あらゆる文法・語法・語彙知識を総動員・総確認するのみならず、①主体と行為の決定、②主体と客体の規定、③論理破綻の整合と省略要素の復元、④文章に込められた認識=法の明示、といった、構造分析と発想転換のための技法を身につけていきます。
日本語の固有性や複雑さに真正面から立ち向かうため、扱う題材には、欧米言語の論理響造の影響がつよく現れている明治以降の評論文は含ませず、夏目激石や谷崎潤一、芥川龍之介など近現代の小説文や随筆文を取り上げます。演習と添削を繰り返す授業ゆえ、受講者は毎日自らの訳文を完成させてくることが必須義務です。(難易度の高い講座となりますので外部生の方が受講する際には, 担当講師との面談が必要です。)
構文鑑別演習 ─形で見抜く─
講座
受験英語科共通講座
Level4、Level5集中授業
内容
形は似ているが、意味は大きく異なり、そのため間違いを犯しやすい英文を取り上げてその差を比較する演習を行い、構造把握能力の完成を目指す講座です。個々の構文は学んだが、長文の中で出てくると、いまいちなんだか分からなくなってしまうという人に最適です。例えば、
(A) It was his opinion that she changed her mind by.
(B) It was his opinion that she should change her mind.
の意味の差が分かるでしょうか。ここで挙げた英文は紙面の都合上短いものにしましたが、授業ではだいたい20words前後の英文をこのように比較する演習を行います。文の基本構造の最終確認となると同時に、これから長文を読んでいくための確固たる土台作りとなることでしょう。
リスニング標準
講座
受験英語科共通講座
Level4、Level5集中授業
内容
本講座では、音声をおおまかには捉えられるが、解答の精度が上がらないという人を対象に、英検準1級または上級大学の二次試験レベルのリスニングの訓練を行います。このレベルの人にとって必要なのは、処理速度を落とすことなく、細部まで逃さず情報をキャッチすることであり、そのための効果的な練習方法はディクテーションです。ディクテーションは「何となく分かる」から「すべてを完全に網羅・操作できる」への橋渡しとなる重要な練習で、これによりリスニング上級者のさらなる飛躍を期待することができます。授業ではディクテーションを基盤としながら、文字情報と音声情報がどのような振る舞いをするのかを検証し、上級者が感じることの多い「速度の壁」「音声語薬の壁」「音声変化の壁」「語順の壁」という4つの観点からリスニングの総仕上げを図ります。リスニングは一種独立した分野であり、「音声の分節化」という基礎体力が何よりも大事となるため、文法や読解といった他の領域の完成度は問いません。
音声と映像で学ぶ人間学入門
講座
受験英語科共通講座
Level4、Level5集中授業
内容
この講座は、シャドーイングとディクテーションの練習を積み、ある程度口頭で話された英語を聞き取れることができるようになった人のためのものです(英検準1級〜1級レベル)。この講座の目的は、ひとつのまとまった議論を聞き、その内容について自分で議論を発展させていく力を身につけることです。今後留学先の大学での講義や日本に来られた英語圏の教授による講演に出席する場面を見据え、そのための題材として実際になされた短めの講演(10分から15分)などを取り上げていきます。「聞く」ことには、話者の話す速さや間の取り方、そして話の展開の仕方に自分の方が相手に巻き込まれていく姿勢が必要となります。この講座では、このような仕方で話者のリズムに合わせる仕方を学ぶとともに、相手の言葉を出発点として自分が気付かされたことを言葉にしていく方法も学びたいと思います。
この講座の主題として、「AI」(DAY1, 2)と「死生学」(DAY 3, 4, 5)の二つのテーマを選びました。両者とも「人間が人間らしく生きるとはどのようなことか」という問いに深く関わるテーマです。それぞれに対して、科学者や文筆家、医者や人類学者といった、異なる立場で異なる意見をもった論者たちの議論を聞き、その妥当性を吟味したり、想定しうる反論を形成したりすることで、「英語で学ぶ」実践経験を積みましょう。(難易度の高い講座となりますので, 外部生の方が受講する際には, 担当講師との面談が必要です.)
外部生におすすめ
解釈演習中級 ─評論編─
講座
受験英語科共通講座
Level4、Level5集中授業
内容
通常の学習や一般的な試験においては、限られた学習時間や集中力の欠如によってもっとも対策が後手にまわされ、その累積がいよいよ深刻な悩みの原因となっていることの多い、1000語から2000語を越える、硬質な英語評論文の読解作業を集中的に行ないます。各人の弱点を徹底的に改善するだけでなく、究極的には、授業を離れた今後の生活においても英文を読む習慣を定着させることを目標とします。長期的にみたとき、ある思想や概念を陳述するために書き継がれた文献を読むことがその根幹となっている、大学での研究活動にとって、まとまった量の文献を読みほぐし情報を処理していく基礎体力は、決しておろそかにすることが許されない、現時点からでも体得すべきものであるからです。
講義では、英文を読むにあたっての具体的障壁を攻略しながら、精確かつ迅速に英文を読み進めていくための技法を教授していきます。具体的には、1)類型と構成(英文の種類・文体・段落という装置)、2)前景と背景(語学的習熟とトピックへの習熟)、3)情報整理技法(内容ダイアグラムの作成)の3つを柱とし、文章全体の骨格を確認(1)、文章の肉付けと前提となる背景知識を整理(2)、文章を読み解いていくための技法を習得(3)という作業を行なっていきます。英文にはすべて実践的な設問も付し、内容理解を逐一確認するとともに、提出された答案や訳稿を講師が添削し、解答作成能力の向上にも心血を注いでもらいます。(外部生の方が受講する際には, 担当講師との面談が必要です。)
外部生におすすめ
解釈演習中級 ─小説編─
講座
受験英語科共通講座
Level4、Level5集中授業
内容
読者と共通の理解の前提に降り立ち、筆者が有する認識を説得的に提示するのが一般的な評論文であるのに対し、その多様なテーマや複雑に駆使された文体を武器に、読者が有する前提を揺さぶり、思いがけない人間の真実を垣間見させてくれるのが小説文の特徴です。しかし、評論文とは異なる構想や文体、文章の構造などの特徴は、小説を読むことのこのうえない愉楽であると同時に、小説を前にした読者を思いとどまらせる障壁でもあります。
本講座は、これまで英語による小説文を本格的に読んだ経験を持たない、あるいは、試験などで小説文の読解につまずいている人を対象とし、小説の定義から小説を構成する基本的な要素まで、英米の小説を題材にしながら丁寧に確認していきます。(受験にどれくらい関わるかなど受講目的を確認するた、外部生の方が受講する際には、担当講師との面談を行うことが望ましいです。)
解釈演習上級 ─哲学書を読む─
講座
受験英語科共通講座
Level4、Level5集中授業
内容
本講座では、Ralph Waldo Emerson、Representative men 1850(ラルフ・ワルドー・エマソン、『代表的人間たち』1850年著)を読みます。エマソン(1803-82)はアメリカの思想家であり、「プラグマティズム(Pragmatism)」の祖としても知られています。プラグマティズムとは1870年代にアメリカで,パース,ジェイムズ,デューイなどによって立ち上げられた思想運動であり,日本語では「実用主義」と訳されることがあります。ジェイムズはプラグマティズムを説明する際に、An ideology or proposition is true if it works satisfactorily; the meaning of a proposition is to be found in the practical consequences of accepting it, and unpractical ideas are to be rejected。(ある論や命題は,満足に機能するならば真である。命題の意味は、その命題を受け入れる実践的な帰結のうちに見出されるのであって、実践的ではない考えは棄てられるべきである。)と述べています。
本年は、上記著作のうち、第1章を冒頭から読み進めていきます。エマソンはこの著作において、1845年から1847年に行われた講演を基に、プラトン、スウェーデンボルグ、モンテーニュ、シェイクスピア、ナポレオン、ゲーテという、時代も背景も異なる6人の偉人を選び出して論じました。第1章「偉人の効用」はその導入の役割を果たしています。当該箇所では「代表的」であるとはどういうことか、「自己信頼」はいかにして可能か、といったエマソンの主要な主題が、歴史上の偉人と大衆との関係を軸にして論じられています。この部分の読解を通して、エマソンをいかに「プラグマティズム」の祖として位置付けることができるのかを問うこともできるでしょう。
講義形式は大学のゼミと同様とし、一日目を除き、和訳は参加者の分担とします。発表者は英文を音読のうえ、和訳し要約とコメントを述べることが求められます。他の参加者は、発表者の訳語検討、およぴ、内容に関する質疑を積極的に行うことが求められます。これまで培った英語力がどこまで実地で使えるか試してみたい人、近代哲学を俯瞰したい人、何であれ哲学に関心のある人にお勧めします。(難易度の高い講座となりますので、外部生の方が受講する際には、担当講師との面談が必要です。)