Field 4 (F4) – 理系数学 全47回
数I,A,II,Bを一通り基礎を終えた人を対象として、理系範囲(数III)の導入から始め、最後は入試問題演習までを行います。数IIIの前提知識は一切必要ありません。数IIIというと、計算の修得ばかりに重点がおかれ、理論的裏付けはないがしろにされる傾向がありますが、このコースではまず導入の際には歴史を追うように理論的な背景を学び、その後自らの手を動かし演習を行ういう形態をとります。高3になる前に数IIIのみは完全に受験レベルに仕上げることを目的とするコースです。数IIIは他の分野とは独立しているため、この分野のみ単独で仕上げることは十分に可能です。
開講日
2024年4月6日(土)
以後毎週土曜日 17:30~
カリキュラム概略
使用テキスト「初等解析学講義」
4月 | 第1回 | 極限とは何か | 「限りなく大きい」「限りなく近づく」とはどういうことか ∞は数なのか |
第2回 | 実数とは何か | 無限小数の「無限」とは ある有理数に限りなく近い有理数は存在するか 存在するならそれを連続と呼べるのか 実数と有理数では何が異なるのか 実数が連続なのか、連続になるようにしたものが実数なのか |
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第3回 | 関数と極限 | 関数が連続とはどういうことか ・中間値の定理 ・はさみうちの原理(実は連続の定義そのもの) 関数の発散の強さを比べる |
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第4回 | 極限計算法・計算練習 | ||
5月 | 第5回 | 微分とは何か | どんな曲線も「限りなく」拡大すると直線とみなせるのか? 直線とみなせるとはどういうことか 直線とみなすことのメリットは? |
第6回 | 微分の性質 | 微分は1次近似! 1次式での性質が成立する 線形性・合成関数の微分・積の微分 |
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第7回 | 微分計算法・計算練習 | ||
第8回 | 平均値の定理 | 各点での傾きから元のグラフを復元することの正当性 -ミクロの世界とマクロ世界の接点- 平均値の定理を使って何ができるか |
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6月 | 第9回 | 初等関数のグラフをさらに詳しく調べる | |
第10回 | パラメータ表示された関数をどう扱うか I | ||
第11回 | 求積の歴史 | 無限に細かいタイルをしきつめれば面積は求まるのか? それは現実に計算可能なのか |
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第12回 | 積分とは何か | 一般の関数で囲まれた領域の面積を、原始的な求積法を用いて計算することができるか 一旦、ミクロの世界に持ち込むという構造は、微分に対応している。それをもう一度現実の世界に戻すにはどのような演算が必要か |
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第13回 | 積分計算法・計算練習 | ||
7月 | 第14回 | 積分を利用して何ができるか | |
第15回 | 様々な分割 | 曲面に囲まれた部分の体積を求めるにはどうすればよいか 様々な分割の仕方がある! |
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第16回 | パラメータ表示された関数をどう扱うか II | ||
8月 | 夏期集中授業 | 総復習 |
使用テキスト「初等代数幾何学講義 -平面変換-」
授業前半 「複素平面入門」 |
授業後半 「行列入門」 |
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9月 | 第1回 | 複素平面 | 行列の定義 |
第2回 | 複素数の四則の図形的意味 | 行列の四則 | |
第3回 | de Moivre の定理 | 逆行列 | |
第4回 | 複素数の方程式 I | Hamilton-Cayleyの方程式 I | |
10月 | 第5回 | 複素数の方程式 II | Hamilton-Cayleyの方程式 II |
第6回 | 反転 I | 線形変換 | |
第7回 | 反転 II | 固有値・固有ベクトル | |
第8回 | 一次分数変換 | 対角化 | |
11月 | 第9回 | 代数学の基本定理 | 三次行列の理論 |
第10回 | Eulerの公式 | 二次曲線と行列 | |
第11回 │ 第16回 |
数III分野別総整理 | ||
12月 | 冬期集中授業 | 複素数平面・行列演習 | |
1月 │ 2月 |
数Ⅲ演習テストゼミ(テスト,解説,添削,個別分析,分野は絞らず,どの分野からもオールラウンドに出題する) | ||
3月 | 春期集中授業 | 数III実戦テストゼミ |
注) 高2生は12月まで受けたのち、1月からスタートする受験コースへ接続。